Question & Answer
よくあるご質問
医療事業者向けに、基礎的な個別論点について平易な表現で解説します。
逐次内容を充実させる予定です。
法務
- 患者からのクレーム対応に困っているのですが。
- クレーム対応は、当該クレームを、正当クレームなのか悪質なクレームなのか、的確に見極めることから始まります。
当グループとしては、患者さんからの正当なクレームに対しては、病院やク リニックとして誠実な対応をするためのアドバイスをさせていただいおります。
これに対して、不当違法な要求、恐喝にあたるような行為には対しては、断固とした態度をとる必要がありますので、警察等の機関とも連携を取りつつ弁護士側で対処をさせていただいております。 - 医師や看護師に暴言を吐く患者について、診療を断ることができますか?
- 暴言の態様・程度、病院側からの説得の有無、などにもよりますが、診療を拒否できる場合があります。
もっとも、正当な理由がない場合、応招義務(医師法19条1項)違反の結果として、
①患者側から民事上の責任(損害賠償)を追求されることがありますし、
②場合によっては、医師としての品位を損するような行為があったとして、医師免許の取消し等の行政処分を命じられることもありえます。
したがって、正当な理由があるかどうかの判断は、慎重にされることをおすすめします。
当グループとしては、行政解釈を参考にし、裁判例となっている事案とも比較しながら、的確なアドバイスをいたしますので、是非ともご相談をいただければと思います。 - 医師の離婚、相続、刑事事件などの事件にも対応をしていますか?
- 当グループには、すべての分野について、エキスパートを御用意しております。
例えば、医師の離婚、相続事案は資産が多いことから、揉めるケースが多く、適切な対応をする必要があります。
また刑事事件についても、通常の刑事事件と異なり、場合によっては医師免許はく奪を阻止するための高度な弁護活動が必要となります。
当グループは、民事事件だけでなく、刑事事件、行政事件のプロフェッショナルまで所属しており、先生方の味方として全力でサポートさせていただきます。
労務
- 病院・クリニックの労務問題は何か他の業種と異なるところがありますか?
- 病院・クリニックの労務問題・従業員問題は、法的には他の職種と違いがあるわけではありませんが、労務管理の観点では以下のように考えます。
すなわち、当グループの経験上、病院・クリニックの労務管理は他の業種とは大きく異なり、病院・クリニックという特殊な職場環境や、多く在籍する女性スタッフへの配慮など、さまざまな事柄をケアする必要があると考えております。 - 労基署の調査が入ることになりました。対応をお願いしてもよろしいでしょうか?
- 当グループの経験上、調査内容にもよりますが、平成28年以降から行政による労務関係の調査は、厳しく行われている印象を受けております。
当グループでは、事前に指摘されうる項目を洗い出し、調査のための準備を怠りません。
調査にも立ち会わせていただき、必要あらば専門家から説明をさせていただき、調査後も報告書を作成し、当該調査の担当者にご報告をいたします。
当グループでは、調査をなんとか切り抜けるという観点で対応するのではなく、堂々と調査を受け、労務管理がきちんとなされている病院・クリニックであるとの評価を行政の担当者にしてもらえるような、そのような行政対応を目指しております。
税務
- 役員給与の決め方、変更の仕方はどうしたらよいでしょうか?
- 最近では、非常に高額な給与をもらう上場企業の役員もかなりいますので、法人の利益が相当出ていれば、「理事長である院長が自院の命」といえる病院では、理事長の給与が過大であると否認されることは、まずないとみてよいでしょう。
そのかわり、期中に定期(毎月)同額で役員給与が支払われていないと、恣意的な利益調整があったとみなされ、定額を超える給与は、原則損金に算入できないので注意が必要です。
また、役員報酬の改定は、決算期から3ヶ月以内にしかできません。
役員報酬の設定を間違えると余計な税金を払わなければならなくなることがありますので、年間利益を的確に予測して、適切なレベルに役員報酬額を決める必要があります - 決算が近いのですが、今からできる節税対策はありますか?
- 決算直前の節税対策には、「お金の支出を伴わない節税対策」と「お金の支出を伴う節税対策」があります。
(1) お金の支出を伴わないもの
1.給与締め後から決算期末までの給与分を未払いで計上する
2.未払金、未払費用を漏れなく計上する
3.不使用・不良の固定資産を除去する
4.不良債権となっている未収金を回収不能として債権放棄するなど
(2) お金の支出を伴うもの
1.消耗品になるものを購入する
2.修繕費となる修繕を行う
3.HP作成や広告宣伝費を使う
4.期末に翌年1年分の地代家賃等を支払う など
一例を挙げましたが、中には細かい適用要件があるものや契約変更などが必要なものも含まれています。
決算直前の節税でお困りの方は、一度ご相談ください。
その他
- 弁護士のみ、税理士のみ、社会保険労務士のみ、での契約は可能ですか?
先代より別の税理士さんのお世話になっており、当院のこともよく知っているので、変更するつもりはないのですが、このたび社会保険労務士を探しており、アスコープグループの社労士さんに興味を持っています。社労士さんのみと契約することは可能ですか? - 税理士のみ、社会保険労務士のみの契約も可能です。
アスコープグループは各プロフェッショナルで構成されていますが、それぞれ別個の事務所としてご契約いただくことも可能です。
さらに、我々の税理士に一時的なセカンド・オピニオンをご依頼いただくような場合も、同グループ内での情報交換により、スムーズかつ適切なご意見をご提供することができます。 - 開業するにあたって、場所の選定はどのようにしたらよいのですか?
- 私は、開業をされる先生が何を重視されるかによって異なってくるのかと思います。
どこどこで開業をしたいという強い思いがある方もいますし、ビジネス的視点で開業を考える方もいます。
基本的には、競合相手が少ない場所、集患しやすい場所、といったことが挙げられますが、ターゲット、診療科目、診療時間の検討、予約システムの検討、などによって集患が大きく異なってきます
また、場所を一つに絞ってしまうよりも、5か所程度場所を検討しておいて、不動産業者、開業コンサルタントなどの情報を使って、自分の理想とするクリニックを実現するのに最も適した場所を選定していくのが理想かと考えております。