ラオス、電子原産地証明書システムを導入—国際貿易の利便性向上

 ラオス政府は、国際貿易を促進するために、電子原産地証明書(e-CO)発行システムを新たに導入した。このシステムは、米国国際開発庁(USAID)の支援を受けて開発され、ラオス商工省と共同で立ち上げられた。e-COシステムは、企業が輸出用の優遇原産地証明書を簡便に取得できるようにするもので、時間とコストを削減する効果が期待されている。

 7月26日に開催された発表イベントには、ラオス商工省のマノトン・ヴォンサイ副大臣と米国大使ヘザー・ヴァリアヴァ氏が出席し、システムの導入がラオス企業の国際競争力を大きく向上させると強調された。

 e-COシステムは、ラオス商工省の外国貿易局によって管理されており、企業、特に中小企業がオンラインで原産地証明書を公式に申請できるようになっている。原産地証明書は、製品の出所を証明するものであり、国際貿易において関税の優遇措置を受けるために不可欠な書類である。この新システムにより、輸出手続きが大幅に簡素化され、関税の減免や免除を通じてラオスの企業競争力が強化される。

 マノトン副大臣は、USAIDの支援がラオスのビジネス環境改善と国境を越えた貿易促進に大きく貢献していることを強調した。彼はまた、「e-COシステムの導入は、ラオスの企業が新たな市場にアクセスし、輸出部門の成長に貢献するための重要なステップである」と述べた。

 ヴァリアヴァ大使は、e-COシステムの導入がラオスと米国の協力の成果であることを称賛し、このシステムがラオスの民間部門の成長を支援するための重要なツールであると述べた。さらに、彼女は「このプラットフォームを活用することで、ラオスの地域および国際市場への統合がさらに進むことを期待している」と述べ、今後の協力に期待を寄せた。

 e-COシステムは、ラオス企業が関税の減免を受けるために必要な書類を迅速かつ低コストで取得できるようにすることで、国際貿易の流れを円滑にし、新たなビジネスチャンスを創出する。これにより、ラオスの経済成長が促進され、投資の増加や雇用創出につながることが期待されている。