ベトナム大統領、ラオス訪問で協力協定を締結

 2024年7月13日、ベトナムのトー・ラム国家主席がラオスを訪問し、ラオスのトンルン・シースリット国家主席と協力協定を締結した。今回の訪問は、両国間の62年にわたる友好関係をさらに強化するためのものである。

 今回はトー・ラム国家主席の初の海外訪問であり、両国の指導者が過去数年間の二国間関係と協力を評価し、今後の主要な方向性、政策、および措置について議論した。経済、エネルギー、鉱業分野での協力がさらに進展することが期待されている。

 ラオスとベトナムの貿易額は、2024年第一四半期で4億7680万米ドルに達し、前年同期比で12%増加した。ベトナムはラオスで245件のプロジェクトに55億米ドルを投資しており、これはラオスへの外国投資の上位3カ国の一つである。特に、ベトナム企業によるラオスでの投資は、インフラ整備、エネルギー、鉱業など多岐にわたり、両国の経済的結びつきを強化している。

 両国はエネルギーと鉱業分野の協力、ベトナム中部ハティン省のヴングアン港の開発、道路と鉄道の接続についても議論した。特に、ヴングアン港におけるラオスの持ち分を60%に増やし、ヴィエンチャンとヴングアン港を結ぶ鉄道建設も計画されている。この鉄道プロジェクトは、ラオスとベトナムの貿易と物流を大幅に改善し、地域経済の発展に寄与することが期待されている。

 教育と文化交流も議題に上がり、両国は学生交流プログラムや文化イベントの拡充を通じて、次世代のリーダーの育成と両国民の相互理解を深めることを目指している。ベトナムはラオスの学生に対する奨学金の提供を増やし、ラオスの教育機関との連携を強化することを表明した。

 環境保護と持続可能な開発も重要なテーマとして取り上げられた。両国は共同で環境保護プロジェクトを推進し、森林保全や水資源管理などの分野で協力することを決定した。これにより、地域の生態系の保護と持続可能な開発が進められることが期待される。

(この記事は Vientiane Times の記事を参考にしており、詳細な情報については、同紙の元記事をご参照ください)