ラオス、労働者派遣に関する法令を周知—海外雇用の拡大を目指す

 ラオス政府は、国際機関やビジネスパートナーと協力し、ビエンチャンでラオス人労働者の海外派遣に関する法令の周知を行うセッションを開催した。このセッションには、ラオス労働社会福祉省のワニー・ケオサヤヴォン副局長や国際労働機関(ILO)のヴィエンブラシット・ティッパスーダ氏などが参加した。

 ラオス政府は、2002年に制定された「ラオス人労働者の海外派遣に関する首相令」に基づき、国内外での雇用機会の促進を目指している。この法令は、ラオス人求職者が国際労働市場にアクセスできるようにすることで、収入を得る機会と技能向上の場を提供することを目的としている。

 この政策の実施により、海外での雇用機会が大幅に拡大しており、2017年には49,441人、2018年には120,360人の労働者が海外に派遣されている。今年に入ってからもすでに6万人以上の労働者が海外に派遣され、現在では40万人以上が国外で雇用されている。これにより、毎月約5,210万米ドル、年間約6億2,530万米ドルの送金が行われている。

 ラオス労働社会福祉省は、タイ、韓国、日本との間で労働者派遣に関する覚書を締結しており、他のASEAN加盟国とも同様の協定が進行中である。また、労働者派遣のニーズに対応するため、法律の改正や規制の見直しが行われており、雇用サービス企業の運営を強化するための包括的で適応性のある法的枠組みを整備している。

 この政策は、ラオス社会において広く認知され、海外での雇用機会の向上に大きく貢献している。ワニー・ケオサヤヴォン副局長は、USAIDなどの国際機関からの支援が、ラオスの雇用環境の改善と越境貿易の促進において重要な役割を果たしていると強調した。